
監修者紹介

- 佐藤明男
- 東京メモリアルクリニック理事長
東京メモリアルクリニック理事長
さとう美容クリニック院長,日本形成外科学会員,日本再生医療学会会員、日本臨床毛髪学会アドバイザリー,日本先進医師会特定認定再生医療委員会委員長
頭髪に関する内科治療と外科治療まで幅広く実践し、毛髪研究、教育も積極的に行っている。
「男性向けの薄毛対策を知りたい」
「生活習慣やシャンプーを変えれば効果があるものなの?」
このような悩みを抱えている方もいるのではないでしょうか。
男性にとって薄毛の悩みは深刻です。目立つ部分だけでもなんとかカバーしたいものですが、ヘアスタイルの工夫だけでは限界があります。
今回は男性向けの薄毛対策方法を紹介します。効果的な対策が取れるように薄毛のメカニズムや原因についても解説していくので、ぜひ参考にしてください。
目次
あなたはどのタイプ?主な薄毛の種類とメカニズム

正しい薄毛対策を行うためには自分の薄毛の種類を把握しておくのが大切です。主な薄毛の種類とメカニズムについて、以下の観点で解説します。
- 薄毛の多くは「AGA (男性型脱毛症) 」!そのメカニズムは?
- 円形脱毛症は免疫異常で起きる
- がんや皮膚炎など疾患に由来する薄毛も
薄毛の多くは「AGA (男性型脱毛症) 」!そのメカニズムは?
(出典:(1)男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版)
(出典:(2)毛と毛包の解剖・毛髪異常 (AGA))
男性の薄毛の原因はAGA (男性型脱毛症) であることが少なくありません。
AGAは男性ホルモンがヘアサイクルに干渉して薄毛を引き起こす進行性の病気です。ヘアサイクルとは2~6年の成長期・2~3週間の退行期・3~4ヶ月の休止期を繰り返しながら髪が生まれ変わっていく一連の周期のことです。
AGAを発症するとヘアサイクルの成長期が短縮し、休止期にとどまる毛髪が増加します。すると髪が十分に育たなくなって毛髪の軟毛化が起こり、細くて短い毛が増えていきます。
AGAの症状はおでこ周辺の前頭部や、つむじ周辺の頭頂部に現れるのが一般的です。20代の人でも発症しますが、年齢が進むとともに発症率が高くなります。
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円形脱毛症は免疫異常で起きる
(出典:(3)日本皮膚科学会円形脱毛症診療ガイドライン 2017 年版)
男性の薄毛は円形脱毛症が原因の場合もあります。
円形脱毛症とは毛髪の1箇所もしくは複数個所が円形状に抜け落ちる病気です。自己免疫疾患が主な原因であると考えられており、疲労、ストレス、感染症などをきっかけに発症するといわれています。
円形脱毛症は頭部の毛に限らず全身のさまざまな部位の毛で起こります。
がんや皮膚炎など疾患に由来する薄毛も
(出典:(4)化学療法の副作用)
(出典:(5)頭皮トラブルが毛髪物性に及ぼす影響と植物由来エキスによるその予防)
(出典:(6)Malasseziaと脂漏性皮膚炎・アトピー性皮膚炎)
(出典:(7)甲状腺機能低下症)
(出典:(8)甲状腺機能亢進症)
(出典:(9)甲状腺の病気について)
ときにはがんや皮膚炎などなんらかの疾患が原因で薄毛を発症する可能性もあります。
たとえばがんを患っている人は化学療法を行うことがありますが、使う薬によっては脱毛の副作用が起こることがあります。
脂漏性皮膚炎も薄毛をまねく原因です。脂漏性皮膚炎は過剰な皮脂分泌がきっかけで発症する炎症性の皮膚疾患で、頭部に症状が現れた場合は毛髪のハリやコシが低下し薄毛になるといわれています。薄毛と同時に、かゆみやかさぶたなどの症状が現れるのが一般的です。
代謝を制御する甲状腺の疾患も薄毛の要因です。甲状腺ホルモンが不足する甲状腺機能低下症と、反対に甲状腺ホルモンが過剰になる甲状腺機能亢進症の双方で薄毛をまねく可能性があるといわれています。
薄毛の主な原因

薄毛の主な原因は大きく分けて5つあるといわれています。
- 主な原因①男性ホルモンの一種「ジヒドロテストステロン (DHT) 」
- 主な原因②遺伝
- 主な原因③不適切な生活習慣
- 主な原因④頭皮の状態の悪化
- そのほかに考えられる原因
それぞれの内容を確認していきましょう。
主な原因①男性ホルモンの一種「ジヒドロテストステロン (DHT) 」
(出典:(10)男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版)
薄毛の大きな原因として挙げられるのは男性ホルモンの一種で、AGAのメカニズムに関係する「ジヒドロテストステロン (DHT) 」です。
DHTは男性ホルモンの一種であるテストステロンが、体内にあるII型5α還元酵素と反応することで生成されるホルモンです。DHTはアンドロゲン (男性ホルモン) 受容体と結合することで人体に影響を及ぼしますが、受容体の部位によって異なる挙動を見せます。ヒゲの受容体と結合した場合は毛の成長期を延長させてヒゲを濃くする一方で、前頭部や頭頂部の受容体と結合した場合は毛母細胞の増殖を抑えるのがDHTの特徴的な点です。
結果として頭髪の成長期が短くなり、AGAの特徴である前頭部と頭頂部の薄毛症状が現れます。
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主な原因②遺伝
(出典:(11)男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版)
(出典:(12)男性型脱毛症のフィナステリド治療効果と アンドロゲン受容体遺伝子CAGリピート多型との相関性)
(出典:(13)遺伝子と染色体)
遺伝も薄毛をまねく大きな要因です。AGAの診断時には問診や視診の他、家族歴を重視します。
AGAのメカニズムに関わるアンドロゲン受容体は、性染色体のうちX染色体に存在します。男性はX染色体を必ず母親から受け継ぐため、母方の祖父をはじめとした親戚に薄毛の人が多い場合は、遺伝的に薄毛になりやすいといえるでしょう。
主な原因③不適切な生活習慣
(出典:(14)頭髪外来における内服・外用による男女の発毛治療)
(出典:(15)Obesity accelerates hair thinning by stem cell-centric converging mechanisms)
(出典:(16)若さを保つ食事学)
(出典:(17)清酒酵母による睡眠の質改善作用と機能性表示食品への応用)
(出典:(18)自律神経系の概要)
(出典:(19)Sleep Duration and Quality in Relation to Autonomic Nervous System Measures: The Multi-Ethnic Study of Atherosclerosis (MESA) )
(出典:(20)良質な睡眠のための環境づくり-就寝前のリラクゼーションと光の活用-)
(出典:(21)画像解析によるマウスの体毛成長の評価)
薄毛は不適切な生活習慣によっても引き起こされます。
偏った食生活を続けていると髪の元となるタンパク質やビタミン、ミネラル類が不足します。脂っぽい食事ばかり摂っていると髪を作り出す毛包細胞が小さくなり、血管の老化にもつながるといわれるため注意が必要です。
また睡眠不足が続くと毛髪をはじめとした身体の成長に欠かせない成長ホルモンが、十分に分泌されません。自律神経のバランスが崩れて交感神経が優位になり、身体の修復も進みにくくなります。寝つきが悪くなる悪循環に陥ることもあり、毛髪成長の遅れにつながる可能性も考えられるでしょう。
ストレスも薄毛をまねく要因です。ストレスホルモンが分泌されることでヘアサイクルの乱れにつながり、毛包細胞の細胞死も引き起こされやすくなります。
主な原因④頭皮の状態の悪化
(出典:(22)頭皮トラブルが毛髪物性に及ぼす影響と植物由来エキスによるその予防)
(出典:(23)頭皮の赤みと毛髪の加齢変化の関係を発見)
頭皮状態の悪化も薄毛をまねく要因です。
頭皮の皮脂分泌が過剰な状態を放置していたりすると、頭皮に炎症が発生することがあります。頭皮の炎症は毛包細胞に作用して髪のキューティクルをもろくし、ハリやコシを低下させます。
また頭皮が赤みを帯びている人は毛根細胞の活性が低く、髪の本数が少なくなる傾向があると考えられており、薄毛につながりやすい状態といえるでしょう。
そのほかに考えられる原因
(出典:(24)化学療法の副作用)
(出典:(25)頭皮トラブルが毛髪物性に及ぼす影響と植物由来エキスによるその予防)
(出典:(26)Malasseziaと脂漏性皮膚炎・アトピー性皮膚炎)
(出典:(27)甲状腺機能低下症)
(出典:(28)甲状腺機能亢進症)
(出典:(29)甲状腺の病気について)
その他に考えられる薄毛の原因は、先に挙げたとおり抗がん剤の副作用や、なんらかの病気です。
病気が原因の場合は脂漏性皮膚炎のように頭部に直接的な症状が現れる疾患もあれば、甲状腺疾患のように全身性の病気の場合もあります。
脂漏性皮膚炎の原因は皮脂の過剰分泌や皮膚の常在菌であるマラセチア菌の異常繁殖などです。かゆみやかさぶたなどの症状が見られることがあるため、必要に応じて外用薬などによる治療を検討します。
甲状腺機能の疾患は免疫異常が原因です。女性に多いともいわれますが、男性でも発症する可能性があるため注意が必要です。
【男性向け】今からできる11の薄毛対策

男性が今からでもできる主な薄毛対策としては以下の11個が挙げられます。
- 髪の成長に良い栄養素を意識した食事をとる
- 質の良い睡眠をとる
- ストレスを溜めない
- 適度に運動する
- アルコールの摂取を控える
- 禁煙する
- 紫外線対策をする
- 頭皮マッサージをする
- シャンプーやドライヤーなどでダメージを与えない
- 発毛剤や薬用シャンプーなど薄毛対策グッズを取り入れる
- 専門のクリニックやサロンに相談する
それぞれ詳しく解説していきます。
①髪の成長に良い栄養素を意識した食事をとる
(出典:(30)ホソカワミクロンが提唱する内外育毛ケア理論)
(出典:(31)ビタミンAおよび動物蛋白質摂取量に影響される毛髪中シスチン含量)
(出典:(32)食品表示基準における栄養機能食品とは)
(出典:(33)Inhibition of 5α-reductase activity in human skin by zinc and azelaic acid)
(出典:(34)食品成分ランキング)
まずは髪の成長に欠かせない栄養素を意識的に摂取しましょう。とくに重要なのはタンパク質でビタミン・ミネラル類も積極的に摂取する必要があります。
男性の薄毛対策に有効な具体的な栄養素とおすすめの食材は、以下のとおりです。
| 栄養素 | おすすめの食材 |
|---|---|
| タンパク質 | 肉・魚・乳製品・卵・大豆 |
| 亜鉛 | 牡蠣・レバー・煮干し・からすみ・ビーフジャーキー・小麦胚芽 |
| ビタミンA | レバー・ウナギ・にんじん・海苔 |
| ビタミンB2 | レバー・鮭・乳製品・味噌・海苔 |
| ビタミンB6 | バジル・パセリ・ニンニク・唐辛子・米ぬか・小麦胚芽 |
| ビタミンE | アーモンド・唐辛子・抹茶・煎茶・ひまわり油・小麦胚芽 |
ただし上記の食材だけを摂っていればよいわけではありません。栄養バランスが大切なため、上記の表を参考にしつつ、いろいろな食品や栄養素をバランスよく摂りましょう。
②質の良い睡眠をとる
(出典:(35)清酒酵母による睡眠の質改善作用と機能性表示食品への応用)
(出典:(36)良質な睡眠のための環境づくり-就寝前のリラクゼーションと光の活用-)
質のよい睡眠も薄毛対策に有効です。
睡眠中は身体の組織の修復や成長に欠かせない成長ホルモンが盛んに分泌されます。とくに深いノンレム睡眠中には成長ホルモンの分泌量が増えるため、深い眠りにつけるよう心がけましょう。
質のよい睡眠のためには就寝前の準備が大切です。就寝の1時間前をめどにリラックスできるよう生活習慣を整えれば、副交感神経が優位になって眠りにつきやすくなるといわれています。寝る直前に興奮したりストレスを感じたりする作業は避けるのが肝要です。
③ストレスを溜めない
(出典:(37)画像解析によるマウスの体毛成長の評価)
(出典:(38)自分に合ったストレス対処法を見つけよう)
(出典:(39)ストレスへの対処)
ストレス対策も薄毛の改善に有効です。
ストレス過多な状態になるとヘアサイクルに悪影響が出て、髪の健やかな成長が妨げられます。こまめにリフレッシュを図り、ストレスが蓄積されないよう努めましょう。
趣味に没頭したり身体を動かしたりすることは、ストレス解消に役立ちます。しっかり睡眠時間を確保したりマッサージを受けたりしてリラックスを心がけるのもよいでしょう。
人に相談するだけでも楽になります。自分だけではモヤモヤが収まらない場合は、周囲の人の力も借りて解決の糸口を模索するのも大切です。
④適度に運動する
(出典:(40)顕微鏡血流観察による有酸素運動前後の毛細血管血流速度の定量)
薄毛対策をしたいのであれば適度な運動も欠かせません。
運動には血流の改善効果が期待できます。血行が促されれば髪の成長に欠かせない栄養分が、髪を作り出す元となる毛根まで十分に行き届きやすくなります。
とくに有酸素運動には効率的に血流を上昇させる効果があるといわれています。ウォーキングをはじめとした負担が少なく続けやすい有酸素運動を選び、定期的に実践しましょう。
⑤アルコールの摂取を控える
(出典:(41)亜鉛欠乏と慢性肝疾患)
(出典:(42)食品表示基準における栄養機能食品とは)
(出典:(43)Inhibition of 5α-reductase activity in human skin by zinc and azelaic acid)
薄毛が気になる人はアルコールの摂取をなるべく控えましょう。
アルコールは亜鉛の吸収を阻害します。亜鉛は髪の元となるタンパク質の代謝に必要な栄養素です。なおかつAGAの一因であるII型5α還元酵素の働きを抑える作用ももつため、薄毛の進行を抑える効果が期待できます。
亜鉛を積極的に育毛に活かすためにも、禁酒するか、もしくはアルコールの摂取量と頻度を減らしましょう。
⑥禁煙する
(出典:(45)喫煙)
(出典:(46)ホソカワミクロンが提唱する内外育毛ケア理論)
薄毛対策においては禁煙も重要です。
タバコに含まれるニコチンや一酸化炭素は血流を阻害することがわかっているためです。
髪を育てる酸素や栄養分は毛細血管に乗って頭皮まで届けられ、二酸化炭素や老廃物も毛細血管を通って排出されます。喫煙によって血流が滞ればこれらの働きは弱まるため、髪の成育に支障が生じると考えられます。
結果的に徐々に毛髪が細く短くなっていく可能性があるため、できれば禁煙するのが理想的です。急に止めるのが難しければ、まずは減煙を検討しましょう。
⑦紫外線対策をする
(出典:(47)日焼け止めの科学)
(出典:(48)角層バリア)
頭部の紫外線対策も積極的に行いましょう。
紫外線は肌乾燥といった皮膚トラブルをもたらします。また皮膚のバリア機能を弱めてしまうため、外部からの刺激にさらされやすくなります。頭皮環境が悪化すれば髪の健やかな成長に支障をきたすため、なるべく紫外線を浴びない工夫が必要です。
帽子や日傘を使って紫外線をなるべくシャットアウトしましょう。
⑧頭皮マッサージをする
(出典:(49)地肌マッサージの頭皮への作用)
頭皮マッサージも効果的な薄毛の対策方法です。
マッサージには血流改善効果が期待できます。頭皮の血行を促せば血管から酸素や栄養分が十分に補給されやすくなるため、ぜひ活用しましょう。圧迫刺激によるマッサージがとくに効果的だといわれています。
マッサージは頭皮だけでなく、耳や首も同時に行うのが効果的です。自分でやるのが不安であればヘッドスパなどを試してみるのもひとつの方法です。
⑨シャンプーやドライヤーなどでダメージを与えない
(出典:(50)低刺激性プロトタイプシャンプーの頭部皮膚疾患患者における使用評価—頭部皮膚疾患患者を対象とした臨床試験—)
(出典:(51)角層バリア)
(出典:(52)教育シリーズ: 皮膚をみる人たちのための化粧品知識 洗浄料とその作用)
(出典:(53)リアップX5説明書)
(出典:(54)ヘアケアの科学)
薄毛が気になる場合はシャンプーやドライヤーの際に、頭皮や髪にダメージを与えないようにするのも大切です。
頭皮は皮脂汚れがたまりやすい場所であるため、定期的にシャンプーを使って洗浄し、清潔に保たなければなりません。しかしシャンプーには界面活性剤が使われているため、皮膚刺激になる可能性があります。
シャンプーの洗浄力が強すぎると、皮膚のもつ天然保湿因子や角質細胞間脂質を損ね、角層バリア機能の低下につながるおそれがあります。自分の肌や髪の状態に合ったシャンプーを選択し、適度な頻度で洗髪するようにしましょう。一般的には1日1回の洗髪が適切だといわれています。
シャンプーの効果を高めるためには、正しい洗髪方法が重要です。あらかじめ髪をブラッシングして、お湯で十分に予洗いしておきましょう。頭皮をマッサージするようにやさしく洗います。水温が高すぎると頭皮の油分を落としすぎて乾燥や肌荒れの原因になりますが、低すぎると界面活性剤が残りやすいため注意が必要です。
ドライヤーの熱ダメージにも注意が必要です。髪を乾かすときは同じ場所に熱を当て続けないようにしましょう。
⑩発毛剤や薬用シャンプーなど薄毛対策グッズを取り入れる
(出典:(55)男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版)
(出典:(56)ミノキシジルの発毛作用について)
(出典:(57)シャンプー)
薄毛が気になる人は発毛剤や薬用シャンプーなど薄毛対策グッズを取り入れるのもひとつの方法です。
現在ではミノキシジル外用薬が発毛剤として市販されています。ミノキシジルには血流やヘアサイクルを改善する効果が期待できます。日本皮膚科学会がAGAの治療方法のひとつとして推奨していることから、個人差もありますが一定の効果が見込めるでしょう。
薬用シャンプーの導入もおすすめです。ふけやかゆみなど気になる症状に合わせた有効成分が配合されており、良好な頭皮環境に整えるのをサポートしてくれます。
⑪専門のクリニックやサロンに相談する
(出典:(58)男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版)
薄毛専門のクリニックやサロンに相談するのも有効な薄毛の対策方法です。
ホームケアには限界があります。素人判断ではそもそも原因に則した対策が取れていない可能性があるうえ、医師の処方した薬が有効なケースも多々あります。
医療機関では市販もされているミノキシジル外用薬の他、フィナステリドやデュタステリドの内服薬も処方可能です。クリニックでは個人に合った治療方法を提案してもらえるため、現在のケアに手ごたえが感じられないのであれば早めの相談を検討してみましょう。
シャンプーだけで薄毛は改善する?

ここからはシャンプーに着目しながら薄毛対策について考えていきます。
- シャンプーは薄毛を治すものではない
- 頭皮環境を整える効果は期待できる
- シャンプー選びのポイント
上記を踏まえてそれぞれ詳しく説明していきましょう。
シャンプーは薄毛を治すものではない
(出典:(59)シャンプー)
そもそもシャンプーは薄毛を治療するものではありません。頭皮や毛髪に付着した汚れを落とし清潔を保つ目的で使用される化粧品の一種です。
なかには一定の効能が期待できる有効成分が配合された医薬部外品のシャンプーもありますが、医薬品と異なり、それ自体に薄毛を治す効果はありません。
シャンプーとは髪と頭皮に汚れがたまるのを防ぐものであることを認識しておきましょう。
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頭皮環境を整える効果は期待できる
(出典:(60)シャンプー)
(出典:(61)頭皮トラブルが毛髪物性に及ぼす影響と植物由来エキスによるその予防)
(出典:(62)Malasseziaと脂漏性皮膚炎・アトピー性皮膚炎)
シャンプーには直接的に薄毛を治す効果はありませんが、頭皮環境を整える効果は期待できます。
頭皮の皮脂汚れを放置すると過酸化脂質をはじめとする刺激物質に変化したり、皮膚の常在菌であるマラセチア菌の増殖につながったりします。このような状態が続けば炎症反応を引き起こし頭皮トラブルをまねく可能性があるでしょう。適切にシャンプーして頭皮の皮脂汚れを残さないようにすれば、頭皮トラブルの予防につなげられます。
シャンプー選びのポイント
(出典:(63)低刺激性プロトタイプシャンプーの頭部皮膚疾患患者における使用評価—頭部皮膚疾患患者を対象とした臨床試験—)
(出典:(64)角層バリア)
(出典:(65)頭皮トラブルが毛髪物性に及ぼす影響と植物由来エキスによるその予防)
(出典:(66)Malasseziaと脂漏性皮膚炎・アトピー性皮膚炎)
(出典:(67)シャンプー)
シャンプー選びのポイントは自分に合った製品を選ぶことです。自分にとって洗浄力が強すぎず弱すぎないシャンプーを選択しましょう。
シャンプーの洗浄力が強すぎると、頭皮の角層バリア機能が損なわれる恐れがあります。反対に洗浄力が弱すぎると、皮脂汚れを落としきれずに酸化して皮膚を刺激し、炎症反応を引き起こす可能性があります。
いずれの場合も頭皮環境を悪化させるため、自分に合った洗浄力のシャンプーを選ぶのが大切です。
肌が弱い人はアミノ酸系やベタイン系の洗浄成分を使用しているシャンプーがおすすめです。一方で皮脂分泌が活発な人は、ラウリル硫酸ナトリウムをはじめとした汚れをしっかり落とせる洗浄成分を配合したシャンプーを検討するとよいでしょう。
年代別の薄毛対策で意識するポイント

薄毛対策をするときは年代ごとに以下のことを意識しましょう。
- 10代~20代は規則正しい生活とストレス対策を重視
- 30代~40代は生活習慣の見直しと医学的な対策も視野に
- 50代~60代は加齢による変化が顕著に
具体的に解説していきます。
10代~20代は規則正しい生活とストレス対策を重視
(出典:(68)平成26年版厚生労働白書)
(出典:(69)若い世代の⾷事習慣に関する調査結果)
10代~20代は規則正しい生活を送ることとストレス対策を取ることを重視しましょう。
10代~20代は若さからつい無理をしてしまいがちな年代です。健康意識も希薄な場合が往々にしてあるため、正しい知識を身に付けたうえで慎重に行動するのが大切です。
将来的に生活習慣上の問題が起こりにくくなるよう、まずは睡眠や食事の時間を毎日一定にするなど生活リズムを整えることを意識してみましょう。またストレスを溜めこまずに済むよう、自分なりのストレス解消方法を見つけておくことが大切です。
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30代~40代は生活習慣の見直しと医学的な対策も視野に
(出典:(70)男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版)
30代~40代は生活習慣の見直しと医学的な対策も視野に入れるべき時期です。
30代~40代は働き盛りなうえに子育て世帯も多いため、多忙にかまけてつい頑張りすぎてしまいがちです。仕事・家事・育児などに追われて他のことに目を向けられないことも多々あるでしょう。
そんな世代は食事内容や運動、喫煙など現在の生活習慣の問題点を把握し、改善のための具体的な取り組みを計画してみましょう。まずはできるところから無理の無い範囲で構いません。
また医学的データによればこの世代は、AGAを発症する人が増えてくる時期でもあります。おでこやつむじの毛の状態を定期的にチェックし、兆候が見られたらすぐに医療機関を受診するなどの対策を取れるよう準備しておくことが大切です。
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50代~60代は加齢による変化が顕著に
(出典:(71)ホソカワミクロンが提唱する内外育毛ケア理論)
(出典:(72)男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版)
50代~60代は加齢による変化が顕著に現れる時期です。
この年代では年齢が進むとともに毛細血管がゴースト化していき、正常に機能しにくくなる傾向が見られます。毛細血管は毛根に酸素や栄養分を運んでいるため、毛細血管のゴースト化が進むとともに髪が育ちにくくなり、徐々にやせ細っていきます。
50代以降はAGAの発症率が40数%ともいわれている点にも注意が必要です。AGAは進行性の病気のため放置してしまうとどんどん症状が悪化していきます。一般的に病気は重症になるほど治療が難しくなるためおかしいと思ったら放置せず、すぐに対策を打ちましょう。
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男性の薄毛対策に関するまとめ
男性の薄毛の多くはAGAが原因ですが、なかには円形脱毛症やがん、皮膚炎、甲状腺疾患などの病気が原因の場合もあります。
薄毛のメカニズムは男性ホルモンや遺伝の影響が大きいですが、場合によっては不適切な生活習慣が原因になっていることもあります。原因に則した対策を取るのが大切なため、自分のケースに合った対策方法を練りましょう。
原因がよくわからなかったりなかなか症状が改善されなかったりするのであれば、医療機関で相談するのもひとつの方法です。記事の内容を参考に効果的な対策方法を選択して、しっかり薄毛をケアしてください。
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監修者紹介

- 佐藤明男
- 東京メモリアルクリニック理事長
■ プロフィール
1957年新潟県生まれ。北里大学医学部卒業。
1998年、厚生省(当時) 高度先進医療推進事業でオックスフォード大学医学部客員研究員として英国に国費留学し、帰国後、東京メモリアルクリニック・平山副院長を経て院長に就任。医療法人TMC理事長を兼任。これまで10,000人を超えるAGA(男性型脱毛症)患者を治療してきた実績を持つ、頭髪治療の第一人者。
■論文・出版情報
2007年 『医療的育毛革命』
2009年 『なぜグリーン車にはハゲが多いのか』





