Anvian アン・ビ・アン おとなの素敵をもっと彩る
2026 春号 vol.46

Interview素敵なひとに
会いにいく

A lovely person
市川團子さん

観た人の明日が変わるような、そんな舞台になったらいい

7月開幕のスーパー歌舞伎『もののけ姫』に出演する市川團子さん。演じるアシタカとは、深いご縁を感じるエピソードが。

「祖父(二代目市川猿翁)が亡くなった日にたまたま聴いたのが、『もののけ姫』のテーマ曲の『アシタカせっ記』だったんです。感動したし、心が助けられた感じがして、次の日の舞台も〝頑張ろう〟と思えた。アシタカは人気のお役なので不安もありますが、素敵なお役とご縁をいただき、本当にありがたいです」

お祖父様が歌舞伎の未来を見据え、作り上げたスーパー歌舞伎。その舞台で、ジブリの中でも強いメッセージを持つ名作に挑みます。「スーパー歌舞伎には、作品ごとにその作品を象徴する言葉が決められていて、明確なテーマがあります。テーマ性が高いことは、ジブり作品との共通点なんです。「もののけ姫」では異なる正義を持つ者たちが、それぞれ理想を追い求めた結果ぶつかってしまう。この作品は、観た方一人ひとりが自分の価値類を問い直すきっかけになる作品。最近4Kデジタルリマスター版として再上映されたのにもきっと意図があると思いますし、スーパー歌舞伎「もののけ姫」も観た方の明日が変わるような、明日の活力となるような、そんな舞台になったらいいなと思います」

この3月に大学を卒業し、社会人に。大河ドラマ「豊臣兄弟!」への出演も控えるなど多忙な日々の合間、素の自分に戻れるものは音楽と本。とくに本は「ビジネス書や自己啓発本」と意外な答えが。「最読んだ本は”俯瞰する”ことを説いたものだったのですが、舞台でも、全体の流れを俯瞰することはすごく大事なんです。ビジネスのために書いてあることが、舞台にも応用できるのが面白くて。今はとにかく吸収して、早く大人に、深みのある人間になりたい。常に何か行動を起こして、少しでも成長しなければと思います」

焦る気持ちも糧にして、成長を続ける團子さん。2026年の飛躍は間違いなさそうです。

Profile

2004年生まれ、東京都出身。2012年、8歳で五代目市川團子を名乗り初舞台。2026年5月には父の市川中車とともに、東京・THEATER MIRANO-Zaにて上演される歌舞伎町大歌舞伎『獨道中五十三驛(ひとりたびごじゅうさんつぎ)』に出演。

Information

スーパー歌舞伎『もののけ姫』

国内外から高い評価を受ける不朽の名作『もののけ姫』が、歌舞伎の伝統とダイナミックな演出を融合させたスーパー歌舞伎に。呪いをかけられた少年・アシタカを市川團子、山犬に育てられた少女・サンを中村壱太郎が演じる。2026年7〜8月、東京・新橋演舞場にて上演。

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撮影/塚田亮平 スタイリング/中西ナオ ヘアメイク/森智聖