- 美しい髪の基礎知識
- >
- 第2章 ヘアケアの極意
第2章 ヘアケアの極意
日々、髪の毛をつくり出しているのは「頭皮」です。
髪と頭皮の関係は植物と土壌。健康な土壌づくりがポイントです。
あなたはご自分の頭皮をチェックしたことがありますか? ヘアスタイルや枝毛のお手入れを気にかけることはあっても、頭皮に関しては案外無関心な方が多いのではないでしょうか。
髪の毛には、抜けては再生する「ヘアサイクル」があるので、ある程度の抜け毛は心配しなくても大丈夫です。問題は「新しい髪の毛の成長のしかた」なのです。
髪の毛は2〜6年の成長期を終えると自然に抜け落ちます。そのとき、髪の毛根部分にはすでに新しい毛母細胞ができており、新しい髪の毛が育っていく準備が始められています。
そのため頭皮が健やかに保たれていないと、新しい髪が生えるまでに時間がかかったり、細くなったり、抜けやすくなったりなどの問題が発生します。
やせた畑に植物を植えてもうまく育たないように、頭皮が健康でなければキレイな髪は生まれません。いちばんのポイントは「頭皮」なのです。
健康な髪を育てるためには頭皮の血行を良くし、清潔に保つことが第一です。
では、血行が良く清潔な頭皮とはいったいどのような状態なのでしょうか。 透明感のある青白い頭皮や、みずみずしく弾力のある頭皮であれば健康な状態といえます。
もし、頭皮が硬く突っ張って、フケが多く現れる状態なら要注意です。髪は頭皮の毛細血管から栄養を得ています。頭皮の血液循環が悪くなるということは、髪に充分な栄養が行き渡らなくなり、ハリやツヤがなくなってしまうということなのです。
また、頭皮は汗や皮脂、汚れ、老廃物などが付着しやすく、細菌が繁殖しやすい環境になっています。これらが毛穴に詰まると、毛根に悪影響を与えたり、髪の毛の成長をさまたげるなど、髪にさまざまなトラブルを引き起こす大きな原因となります。
つまり、頭皮ケアの基本は、「髪の栄養である血液循環をスムーズにすること」と「毛穴を清潔な状態にすること」の2点に尽きるのです。
- 傷んだ頭皮
- 頭皮の血行が悪く、毛穴に皮脂や汚れが残っています。頭皮の血行が悪く栄養不足の状態です。毛量が減り、やせた髪の毛が目立ちます。
- 健康な頭皮
- 頭皮に透明感があります。また、髪の毛がしっかりつややかで、一本一本に勢いがあるのがわかります。